後継者が欲しいが息子にはまだ早いというケース
(1)背景
ご相談にきたオーナー社長はまだ63歳でお元気です。後継者として考えている長男も会社で働いています。今後も順調に会社は成長する見込みであり、そうなってしまってからでは、会社の株式の評価額が大きくなってしまい、税金が高くなってしまうので前もって自社株式を渡したいと考えています。しかし、長男に経営の全てを任せてしまうことは不安であり、何か良い方法はないかとご相談にきました。
(2)課題
後継者である長男に経営を任せるのはまだ早いが、一方で、長男が成長するのを待っていると、会社の株式の評価額が大きくなってしまい、税金が高くなってしまうことが課題です。何か良い解決策はないのでしょうか?
(3)解決策
自社株式に以下のような信託(自己信託)を設定することで解決することができます。委託者:社長受託者:社長受益者:後継者
(4)効果
自社株に信託を設定することで、株式を経営権(議決権)と財産権(受益権)に切り分けることができます。受託者に社長を設定することで、経営権は社長のままにすることができます。そして、受益者を後継者にすることで、財産権のみを後継者に譲り渡すことができます。
